ただ、風のために。5 (2002/October)

遠い記憶
1999 [01(a,b,c) 02(a,b,c) 03(a,b,c) 04(a,b,c) 05(a,b,c) 06(a,b,c) 07(a,b,c) 08(a,b,c) 09(a,b,c) 10(a,b,c) 11(a,b,c) 12(a,b,c) ]
2000 [01(a,b,c) 02(a,b,c) 03(a,b,c) 04(a,b,c) 05(a,b,c) 06(a,b,c) 07(a,b,c) 08(a,b,c) 09(a,b,c) 10(a,b,c) 11(a,b,c) 12(a,b,c) ]
2001 [01(a,b,c) 02(a,b,c) 03(a,b,c) 04(a,b,c) 05(a,b,c) 06(a,b,c) 07(a,b,c) 08(a,b,c) 09(a,b,c) 10(a,b,c) 11(a,b,c) 12(a,b,c) ]
2002 [01(a,b,c) 02(a,b,c) 03(a,b,c) 04(a,b,c) 05(a,b,c) 06(a,b,c) 07(a,b,c) 08(a,b,c) 09(a,b,c) 10(a,b,c) 11(a,b,c) 12(a,b,c) ]

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2002/10/21 (Mon)

DASACON6終了

なんとか終了しました。参加された方、そしてゲストの佐藤さん高野さん、 おつかれさま&ありがとうございました。

今回は二つの企画に関わったのですが、反省材料がありまくりでした。 特に佐藤・高野企画の方は、「公開の場でのインタビュアー」の 立ち振る舞いの難しさを痛感しました。インタビュアーが 一人で走ってはいけない、というのは当然なのですが、それでも もっと高野作品について語った方がよかったように思います。それと、 『アイオーン』は発売前なのでちょっと遠慮してしまったところが あったのも失敗。せっかく先行販売もあったことですし、 「『S.P.Q.R.』は(・∀・)イイ! てゆうかダサに来るようなヤシは全員嫁」 とかなんとか口走るべきだったでしょうか(言い方はともかく)。

新井素子の評価とか

企画以外では、新井素子の話ばかりしていたような気がします。 新井素子再評価に向けて頑張りましょうと みらい子さんと二人で堅く誓い合ったりとか(かなり嘘)。 いや、かつくらに載っていたみらい子さんの素子さん評価の記事は とてもうれしかったのですが、極論すると「少女小説の世界で ちゃんとSFしてた」という感じだったような気がして(うろおぼえ)、 SFとしてどうなのか、少女小説としてどうなのか、というのが 気になる私としては若干不満も残ったのでした。もっとも、 少女小説としてどうだったかの指摘は、コバルトから新井素子に 入った世代である自分(たち)がやるべき仕事だ、という指摘は とっても正しいと思います。はい。すみません。

『ハッピー・バースディ』の話も何人かとしました。 (以下、未読で予備知識を仕入れたくない人 (ダサでも逃げ回っていたちはらさんとか)は読まない方がいいかもしれません。 というか、私の日記なんか読まずにさっさと『ハッピー・バースディ』を読みましょう。)

この作品、「どうでした?」 と言われると、つい「やー、もー読んでて幸せでした」とかなんとか 答えてしまいますが、実のところ問題も山ほどあります。

「癒し系ホラー」というネーミングはのださんにも同意してもらえましたし、 それほど外してはいない評価だと思います。が、この呼び方は、 この作品の困難も同時に表しているつもりです。

「癒し系」と「ホラー」は本来混ぜるべきものではないわけで、にも 関わらずその二つが混ざってしまっていることは、やはりキミョウな事です。 結果、作品自体もかなりキミョウな味(あるいは「微妙な味」)がするものとなっています。

この作品を読んで肩透かしにあった気がする読者は少なくはないでしょう。 もっと癒しに傾けるか、ホラーに傾けた方が、 小説の完成度は高まりそうにも思います。 だがしかし、しかしですよ、そんなありきたりの物差しの上では 勝負せず、キミョウなお話を作り上げてしまう、そしてそれを 実験的な野心作ではなく、曲がりなりにもエンターテインメント作品に 仕立ててしまう、そういったところこそ、 デビュー当時から現在までにいたる新井素子作品の特長であったはずですし、 彼女の作品を読む上での楽しみの一つでもあったはずなのです。 『ハッピー・バースディ』は、このような読み手の気持ちには 確実に答えてくれる作品でした。 私が『ハッピー・バースディ』を評価するときには、 このような気持ちが背後にあったりするのです。

ああっと、新井素子以外の話としては、 給仕犬さんによる『火車』がいかにすばらしい作品だったかの話は、 読み方が新鮮で面白かったです。


2002/10/23 (Wed)

HDMLと言語の寿命

いまさらですがHDMLと戦っています。

HDMLって、HTMLとは思想がぜんぜん違うんですね。特にアクティビティ周り。 公式サイトを見てもその辺がまったく伝わってこないのは残念です。 そもそもこのページの一番上の図って間違ってません? GOで元のアクティビティに 戻ることはないですよね?

WAPも現在は、HDMLからXHTML Basicへと移行しているようです。 XHTML Basicによる記述は、HDMLに比べると明らかに「退化」に見えます。 主要開発者に開発のリソースを提供させ続けるほどに 十分なユーザベースを確保できず、 「進化」し続けられなかった「言語」がまたひとつ、というところでしょうか。 もっとも、HDMLの場合はブラウザ開発側の負担もあるかもしれませんし、 変数の引き回しは脆弱性の元でもあるので、その辺が嫌われたのかもしれません。





written by TAKAHASHI 'Maki' Masayoshi (maki@rubycolor.org)
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