ただ、風のために。4 (1999/November)

遠い記憶
  • 1999 [ Jan, Feb, Mar, Apr, May, Jun, Jul, Aug, Sep, Oct, Nov, Dec ]
  • 2000 [ Jan, Feb, Mar, Apr, May, Jun, Jul, Aug, Sep, Oct, Nov, Dec ]
  • 2001 [ Jan, Feb, Mar, Apr, May, Jun, Jul, Aug, Sep, Oct, Nov, Dec ]
RETURN / TOP
Generated by nDiary version 0.9.2

1999/11/7 (日)

■ とつぜんですが

_ いろいろあったので日記を始めることにします。

■ とはいうものの

_ いろいろと詰んでるので、毎日は更新しないと思います。 帰れない日も多いし。

■ MYSCON

_ MYSCONの進め方。 みやさん 掲示板 の方にはさすがに書き込みづらいので、 どうしたものか。スタッフMLだけで話をするのも美しくない(スタッフと 参加者の意識の差を縮めるべき、という指摘と正反対の行動だし)。

_ (ちょっと時間がないので各所へリンクはパス……すみません)

_ そもそも私はみのうらさん分類で言うところの「データ交換文化」の 牙城とも言うべきfj.*からネットに入った人なので、コミュニケ文化 にはどうにも違和感があるのでした。……ということもないか。 単にコミュニケ文化と相性があまり良くないだけか。

_ でも、「みんなで話せる話題を!」というのは私は否定的です。 なぜならその話をできない人を排除することにもなりかねないので。

_ また、所在なげだったのは薄い人だけではなかったはず。薄い人が 気遅れするのと同様に、濃い人だって気遅れするのです。オークション ったって、NIF方言で言うところのZPな人はともかく、濃い人は みなZPな人というわけではないでしょう。

_ というわけで、いろいろいたであろう所在なげな人みんなが話を しやすいネタはあるのでしょうか。まさにミステリの幅が広い分、 そういうネタはなさそうな気がします。だからといって、いろいろ たくさんネタを振るのもどうかと思いますし。

_ わたし的には、プレMYSCON大宴会は、その名の通り「大宴会」で、 企画は余興程度、という路線を考えてました。それが結果としては、 企画が目立ってしまったようで、企画に乗れなかった人には 物足りないところが残ってしまったようです。申し訳ない。

_ それにしても、話すきっかけとして、名札や、各自の好きな作家・ よく見にいくページ・一言コメントが書かれたプリントなどが 用意されていたのですが、それでもうまくいかないものですね。 むー。

■ 新井素子の初期作品

_ について、 くろっくはちさん に突っこんだら突っこみ返されて しまったので、ちょっとだけ。

_ もちろん例外はあるのですが、だいたいはこんなところですね。で、 万能の作者・何でもありの世界・内的葛藤によるドラマの極限形態が 「……絶句」になるわけです。なんせ主人公がなんでもできるんだから、 主人公の内的葛藤以外にドラマたりうる要素はないんですよ。

_ だもんで、「……絶句」に行きついてしまった新井素子は、 微妙に方向性を変えていくのですが……という感じのことを 「チグリスとユーフラテス」レビューでは書いていくつもり なのですが、いつになることやら。

■ 小林泰子

_ 誤植にあらず。こういう作家さん(詩人)がいるのです。

_ 「光の木」(書肆山田)、一読驚嘆。傑作。


1999/11/9 (火)

■ふと気がつくと、

_ 捕捉 されて る……。びびりまくり。

■ 更新情報系

_ と言えば、ここのところDI掲示板の方には ごぶさたしてしまっています。すみません。

_ というか、ちょっと考えていることがありまして…… それは HTTP/1.1 との統合です。いや、「HTTP詳説」(ピアソン) を読んだせいなんですが。

_ DI/0.2 or 0.3 には、Last-Modified-Detected、 あるいはLast-Detectedというものがあります。ところが、 これの位置付けが曖昧で、どう運用するかが 分かりにくいように思います。

_ 一方、更新情報系とキャッシュには相通じるところがある ことも、前から指摘されていました。つまり、更新情報系 というのは、特殊な情報をキャッシュするものだと考える ものです。

_ HTTP/1.1 は、キャッシュに関して、その扱いの強化・ 明確化がなされているように思います。そこで、 HTTP/1.1でのキャッシュの扱いが、DIの参考になるの ではないか、と思うのは当然の発想だと思います。

_ で、HTTP/1.1で、L-M-Dの役割を果たしているのが、「Age」 のようです。

_ HTTP/1.1 では、情報について、「鮮度 freshness」という 考え方を導入しています。そして、鮮度のために、以下の二つの 属性を用いているようです。

_ そして、その情報を制御するための属性として、

_ があります。

_ ExpiresはすでにDIに取り込まれているので問題ないでしょう。 しかし、Ageは今のところあまり重要視されてないですよね? でも、HTTP/1.1では、ExpiresよりもAgeの方が重要みたいです。

_ Age は、「オリジンサーバがレスポンスを生成した(あるいは その再確認を行なった)辞典からの送信側の推定経過時間」 で、経過秒数を0または正の整数(10進数)で表したものです。

_ Cache-Controlを使えば、「これはキャッシュしていいよ」 「これはキャッシュしちゃだめね」などといった情報を 伝えることができます。 また、Waringを使えば、 情報が古いにも関わらずやむをえず送る場合にも、 安心して送ることができます。

_ というわけで、ぜひともこれを活用すべきだと思うのですが…… しかし実装している余裕が。

■ 新井素子のレビュー

_ とりあえず「チグリスとユーフラテス」は勧めるとしても:-)、 レビューは素子さんの全ての仕事について言及するつもりなので、 しばらくは「チグリスとユーフラテス」までは辿りつけそうも ありません(^^;

_ そのためのメモ(ネタバレしまくり):

タイトル 主人公(たち)の行動 結果
大きな壁の中と外 革命を起こそうとする。 失敗する。
いつ猫 神・運命に逆らおうとする そもそも敵わない
グリーン・レクイエム 明日香を救おうとする 失敗する
星へ行く船 地球が嫌で宇宙で生きようとする 事件は解決しても裏切られ、地球に帰ろうかとも 思うが踏み留まる
雨の降る星、遠い夢 れーこさんの旦那を救おうとする 自分の方が死にかけたが救われる
ひとめあなたに…… 恋人に会いに行く 会える。が、あと数日の命。
扉を開けて 扉を開けようとする・前に進んでみようと思う。 開ける前・前に進む前で物語は終わる。


1999/11/10 (水)

■ MYSCON・みんなの話題・その他

_ うーん、 「犯人当てクイズ」ですか。それ自体は悪くないと思うのですが、 冒険・ハードボイルド寄りの人はあんまり犯人当てには興味がなさそうな。 本格読みにしても、犯人を当てるのは探偵さんにお任せで、ひたすら どんでん返しを楽しむ、というひとだって少なくないですよね。

_ ところで、「犯人当てクイズ」は、いわゆる「犯人当て(小説もどき)」と 同じですか? だとすると読むのに時間がかかっちゃうし、単純なクイズじゃ「みんなで 考える」という風にはならないですよね。なので、ちょっとやり方に工夫が 必要かも。

_ ちなみに、H大推理研での合宿企画としては、

_ とかですかね。いくつかの余興は全ミス連経由だと思うのですが、 詳しくは知りません。

■ MYSCONとDASACONの差と、ネットなミステリの現状

_ についてもちょっと書いておきます。

_ DASACONはSF大会やSFセミナー・京フェスなどのコンベンションがある中での コンベンションみたいなオフ・オフみたいなコンベンションなわけですが、 MYSCONにとってはそういう位置付けの他イベントってないんですよね。 関ミスにしろワセミス講演会にしろ泊まりではないですし、関ミスは 純粋に一般向けのものではないですし。 強いていうならFSUIRIの合同オフが近いかと思うのですが、 こっちはあんまり知らない……。

_ MYSCONは、方向性としてはいわゆる「広義のミステリ」の(特に どこかの団体に属している、という条件を持たない)読者のコンベンション もどきを狙っているように思います。が、そうなってくると、参加者にも色が 出てきて、混じり合わない人同士が出てくるでしょう。また、いわゆる本格を 読む人の中にもかなり相違がありますし。例えば清涼院流水や森博嗣に対する 評価とか。

_ でも、そういう相反する尺度を持ったひとたちが参加できるような形に したいわけですよ。実際、SF大会とかはそうなってるわけですから。

_ ……要するに、二丁目も三丁目も四丁目も、それぞれが 互いに交流しあう必要はなくて、二丁目の人は三丁目の人と、三丁目の 人は五丁目の人と、五丁目の人は四丁目の人と、みたいな、「疎」な感じで 交流しあうというのでも、それはそれでいいんじゃないかと思うわけです。

_ 少し前(といっても二年くらい?)から私が思っていることは、

ネットなミステリ者(コミュニティ)は 分断されていて、非常に見通しが悪い

_ ということです。はっきりいってどこで誰がどんなことをやってるのか 分からないし、何かをやろうとしても、どこでどう言えばいいのか さっぱり分からない。それは私にとってはすごくうれしくないことなのです。 いや、秘密にやりたいことがあるのはあるでいいんだけど、 秘密にやりたくないことまでが秘密になってしまうのは、 とってもうれしくない。

_ ミステリ系更新されてますリンク」を公開したのも、 そのことと無関係ではありません。私にとっては 単なる便利な自分用ブックマークなのですが :-)、 公開することによって、一つのゆるやかなコミュニティを捏造というか、 擬造することができるんじゃないか、と狙いがありました。それが 成功しているのかどうか分かりかねますが。ただ、好意的に取り上げて くださる方が何人もいらっしゃるのはたいへんにうれしいことです。 ありがとうございます(_o_)。

_ ……それにしても、MYSCONは「ミステリ大会」(SF大会のミステリ版) みたいになりたいんだろうか? ミステリ読みはミステリ大会みたいなイベントが欲しいんだろうか?

■ DI続き

_ リクエストより先にレスポンスを生成している というよりは、古いレスポンスをキャッシュしていて、それを送っている、 というか。うーん、これもちょっと違うかも。Dateがリアルタイムの 情報ではないですからね。

_ ところで、HTTP/1.1で、オリジンサーバと、キャッシュサーバと、 キャッシュのキャッシュ、つまり孫キャッシュサーバがあったとして。 その孫キャッシュサーバの持ってる情報(= キャッシュサーバから 得られた情報)が、

Last-Modified: 12:00:00 GMT
Date: 13:00:00 GMT
Age: 0

である場合と、
Last-Modified: 12:00:00 GMT
Date: 14:00:00 GMT
Age: 3600

である場合と、
Last-Modified: 12:00:00 GMT
Date: 15:00:00 GMT
Age: 7200

である場合とでは、その孫キャッシュサーバの振舞いは等価、
ということでいいんだろうか?
■ アクセスカウンタ by Ruby

_ 日記ページの左下に転がしてあるカウンタは、Rubyで作ったカウンタです。

_ もともとRuby MLでの [ruby-list:16895] N 桁対応カウンタ で話題になっていたものに、 RuBBSのロック関数を使って排他処理をするようなファイル読み込み 部分をくっつけたものです。UNISYSのパテントに抵触しない(=LZWで圧縮していない) GIFファイルを自動生成する、というのがポイントかと。
# ソースもどこかに置いた方がいいんでしょうか?

_ Rubyのページもそのうち作りたいのですが。や、ページタイトルだけは、 「彼女はたぶんRubyを使う」に決めてあるんですが :-)
# ↑と書いてから、このネタが通じるのかどうかちと不安になったり。


1999/11/12 (金)

■ いいわけ

_ 一昨日は日記を書いた時点で力尽き、昨日は一昨日の日記を 更新した時点で力尽き。……すみません。

■ MLとか

_ ちょっと某MLとか某MLとか某MLとかから脱落気味。やばい。 や、それを言ったら某MLとか某MLとか某MLとかもそう なんですが。某MLのオフとか某MLのオフとか某MLのまつりとかも 行けるかどうか分からない(ていうか多分行けない)し……って、 基本的にはみんな別のMLの話だったりするのがなんというか。

_ それにしても、会社のアカウントからもここのアカウント からも、tcupの掲示板は借りられなかったり。つかえん>tcup

■ きみのためにSFができること。

_ どうして「SF固有の面白さ」を一つというか、一種類に絞ってしまうんだろう……> さいふぁい掲示板。 もったいない、という気がしてなりません。


1999/11/13 (土)

■ 人生はそんなもの (by 新居昭乃「ロゼ・ルージュ」)

_ 今日も仕事だったので、 新居昭乃特集@五島プラネタリウムには 行けずじまい(:_:) もちろんXML開発者の日オープンソースまつりも。 るるるー。

■ DI as cache

_ DIでのAgeの計算方法。自分のためのメモ。


age_value  そのDIの齢。
di_date_value  各DIが持つDate値。具体的には、各DI
  がキャッシュされている際、そのキャッシュ情報の元に
  なったレスポンスの持っていたDate値とか。
transfer_date_value  DI(群)を転送する際のDate値。
   アンテナのようにhttpで送るなら、そのHTTPヘッダの
   Date値。
request_time  リクエストを送った時間(ローカル)
response_time  レスポンスを受け取った時間(ローカル)
now  ローカルの今の時刻

aparent_age = max(0, response_time - di_date_value)
corrected_received_age =
   max(apparent_age,
        age_value + (transfer_date_value - di_date_value))
response_delay = response_time - request_tiime
corrected_initial_age = corrected_received_age - response_delay
resident_time = now - response_timie
current_age = corrected_initial_age + resident_time

_ (参考:RFC2616 13.2.3。っていうか、date_valueを二つに分けた 以外は、このRFCに載っている数式そのまんま。)

_ あとはCache-Control をどこまで必須にするか、かな。 あんまりたくさんあるとめんどくさいし。とりあえず どこまで必要かを考えないと。

_ Cache-Controlを使いたくなるのは……例えば GETで本文をparseして更新情報を取得するような場合ですね。 これも、MetaヘッダにLast-Modifiedが書いてあるような 場合だとまだ安心できるけど、そういうのなしに 本文中の日付けで推測するような場合だと確度が落ちるため、 キャッシュしてほしくない、とか。でも、そういうのは 他のエージェントでも更新情報を取得しにくいわけで、 だからどんどんキャッシュしてほしい、という気持ちもあったり。

_ そもそも「Last-Modifiedの推測」と「キャッシュのexpire」 というのは関係ないか……。

_ ちなみにLast-Modifiedの推測では、 「安全側に倒す」という発想もありかと。つまり、ある エージェントAというものがあったとして、こいつが 時刻a1に巡回したものが時刻a2に巡回した際には情報が変わって いるようだ、というのが確認したら、更新時刻はa2ではなく a1+Δ秒にする、といいう計算方式です。 こうしておけば、b1からb2の間にコンテンツ が更新された(ただし、a1 < b1 < a2 < b2)のを確認したエージェントB の吐く更新時刻はb1+Δ秒になり、エージェントAの吐く更新時刻と 競合しても必ず b1+Δ秒が更新時刻になる。これは期待されている 動作と合ってますよね。


1999/11/15 (月)

■ H-II 爆破

_ ただ、ショックだった。

■ unhappy dogs

_ 「ミステリ系更新されてますリンク」のメンテをしたり。

_ なつめさんの、 近藤史恵『アンハッピードッグズ』 のレビューを見つける。

_ なつめさん的には、

ただそれは、壊して”みたかった”のであって、本当に壊すつもりとは違うだろう。 所詮頭で考えたことを行動に移してみたのであって、最終段階で、 それを心が思いとどまらせた、という感じがした。頭と心は違うと言うね。

_ と読んだそうですが、私はちょっと違うように読みました。 なんていうか、考えたことを行動に移すのも思いとどまるのも、 単なるその場の気まぐれであって、 やっぱりその時は「本当に壊すつもり」だったんじゃないかと。 そうじゃないと、マオの前の男も浮かばれないし。
いつ何が起きてもおかしくない、そういうぎりぎりのところに 踏み込んで、何かが起きたり起きなかったりする世界、というのが、 おそらくは近藤史恵のパリなのではないか。そんな風に思いました。

_ でも、思ったより邪悪じゃなかったのも事実。って、若竹七海みたいな 邪悪さがあればいいってもんでもないんですが :-)


1999/11/18 (木)

■ 推敲

_ 日記に手を入れてみる。我ながらひどい文章だったので。

■ しし座群

_ は、結局見なかった。もう若くないしね。って、高校のころも大学のころも、 流観はまじめにやってなかったんですが。

_ 大学のころに作った歌を思い出す。天文同好会の会誌に載せたもの。

願いごと思う間もなく飛び去って「二等・白色・散在・痕なし」

_ この頃は、自然科学なことばと人文科学なことばをどうつなぎあわせるかを いろいろ考えていたように思う。それで上のようなものを作ってみた のでした。あー、あえて書いておきますと、後ろの言葉は流星観測時 の台詞です。こういう風な言葉を、流星を見る度に言うのです。

_ ちなみにこの頃は、ここに書くのも嫌になるような暗い歌を作ってました。 それが転機となったのか、小説の作風も変わったりしたのですが、 それはまた別の話。


1999/11/20 (土)

■ 「魍魎の匣」

_ 劇団てぃんか〜べるの舞台、「魍魎の匣」を観に行く。

_ 私は某MLのひとたちと行ったのですが、創元の東京分科会関係者や フクさんや塵芥などもいたり。竹本健治さんもいらしてましたが、 結構後ろの方の整理券を持ってうろうろしてたらしい……。

_ 内容は、素晴しかったの一言。今後、「魍魎」の映画やTVドラマなど が作られたとしても、これを上回るのは困難ではないか、と思うほど。 たっぷり堪能させていただきました。てぃんか〜べるのみなさま、 ありがとうございました。 そして、チケット取りに東奔西走してくれた東風さんその他にも多謝。


1999/11/21 (日)

■ 謎宮会

_ の更新作業。……が、予想外の原稿にぶち当たってしまい、難航。どうまとめりゃ いいのかいな。 お待ちのみなさますみません……。

■ Cobalt 1999年12月号

_ を買う。若木未生特集。

_ 竹岡美穂は丁度1年前、第9回のコバルト・イラスト大賞の準大賞を受賞。 98年12月号では、浩祥まきこの「祝福の日」(佳作。泣けます)の挿画を していて、これがデビュー作。その後、深谷晶子の「あなたを食べよう」 (SF。傑作!)「アスファルト螺旋遊戯」(んー、ちょっと凝りすぎ、かな) などの挿画を書いている。全体的に白っぽい画面で、線の強弱を極力 使わず、点描をわりと使って、現実から浮遊した感じを出すところが わりと好きだったりします。ていうか、浩祥まきこと深谷晶子がお気に 入りなせいもあるかも。

_ しかし姉に比べると妹はまだ今一つか今二つか……もうちっと頑張って ほしいです、はい。


1999/11/22 (月)

■ お買い物

_ 思わず本屋で見つけて叫びそうになってしまいました(^^;

_ これは1996年度(95年の年末に発売)の「このミステリーが すごい!」で、東京創元社が「96年の隠し玉」として 挙げていたもの。が、いつまでたっても本にならず、それより先に 角川から「ベラム館の亡霊」が出たりして、「さすがは創元」と 思っていたのですが……とりあえず出版されて感無量です。

_ 少し読んだ限りでは、なかなか読み応えがありそうな出だしで安心 (いやその……「ベラム館」は私がクラヴァンに求めている物とは 違っていたので)。後ろの解説では茶木則雄がへんなことを 書いてますがあんまり気にしないでいいでしょう(<日本ランシング ファンクラブが嫌いらしい)。

_ キース・ピータースン名義の「暗闇の終わり」の電話のシーンで 涙した方、「幻の終わり」でのエレノアや 「夏の稲妻」での灼熱の日々と雨を憶えている方、ぜひ読みましょう。 面白さはまだ保証しませんが(<なんせまだ100ページ足らずしか 読んでないし)


1999/11/23 (火)

■ 会社

_ へ行く。が、なぜか mod_ruby をいじっていたり。ていうか なんでインストールできないのやら > mod_ruby

■ 谷山浩子ライブツアー「あなた最高ラッキー! FINAL」

_ SF左翼的には重要な(うそかも)アーティスト、谷山浩子さんのコンサートに行く。

_ このコンサートツアーには 「あなた最高ラッキー!」という謎のタイトルがついていて、 発表当時は何ごとかと思ったのだが、実は「ドッペルゲンガー玄関」 という曲の歌詞の一部だったのでした。

_ なんとなくロビーで竹本健治さんらしき方を見つけたり。また、席が 上だったので、下にいる人がちらほらと。おぎのさんとか高柳さんとかも 見つけたりするものの、さすがに上の階からでは声はかけられず。

_ 曲は、前半は静かな曲(+なぜか「てんぷら・さんらいず」)、後半は ニューアルバム「僕は鳥じゃない」を中心にした構成で、 「王国」「海の時間」「約束」なども。 そして、アンコールは「ドッペル玄関」と「月見て跳ねる」。ちょっと意外。

_ コンサートの後は、のこめり(谷山浩子ML)な方々と宴会。どうも お世話になりました>いらしてた方々

■ 渡辺等「チェンバー」

_ 浩子さんのコンサート会場で、渡辺等さんのアルバム 「チェンバー」を売っていたので、買ってきて聴いてみる。

_ 渡辺等さんは知っている人は知っているアーティスト(弦の人)、でしょう。 なんか知っている人には私ごときが説明するのは恥ずかしいし、 知らない人にはどう説明していいか分からない、そういう人です。

_ 私が知ったのは、浩子さんのアルバムに参加していたのが 最初でしょうか。意識しだしたのは「鬼こごめ」あたりから だと思います。あの弦の音は、素人の私にも響くものがありました。 以来、浩子さんのアルバムで、どきどきする低音の弦の音があると、 たいてい渡辺等さんだったような気がします。
# ちなみにバイオリンなら斉藤ネコさんであることが多いような気がする。

_ 「チェンバー」のチラシには、菅野よう子さんの言葉がありました。以下引用。

器用貧乏と言われて傷ついたことない? (あたしは、ある。) でも、器用貧乏も10年続けると ゴールデン器用(または金【きん】の小手先)に 変わるのだ。 何でもできて文句あっか?!

_ さすがであります。

■ ライブといえば

_ 今年は久しぶりに、 片桐麻美さん 年末ライブがあります。

_ この年末ライブ、以前は毎年「自分の持ち歌を全部歌う」 という「全曲ライブ」なるものをしばらくやっていたのでした。 曲数が少ないとはいえ100曲近くあったので、昼すぎから始まり 夜中までやる、という無茶苦茶なライブ(^^; で、わたしは このライブのために、毎年年末に札幌から東京まで遊びに来ていました。 貧乏な学生にはつらかったですが。

_ ここ数年は麻美さんご懐妊のためライブ自体をお休みしていたのです が、今年から活動を再開。でも、今年の年末ライブは、新曲ライブ (というより未発表曲ライブ、といった方が正確らしい)だそうで、 半分残念、半分うれしい、という複雑な心境。

_ にしても鈴木祥子さんとジョイントのライブがあったのか……って、 端野じゃ行きたくても行けません(;_;)

■ その他

_ とりあえずメモ。行くかどうか不明。

_ Kircheは浩子さんファンなら知ってる人も多いバンド。元ZABADAKのコピー バンドで、「上野洋子がいないざばはざばじゃない!」という人なら 聴いてみるといいかも。

_ 篠原美也子は最近はちょっといまいちかなとも思うのですが、気になって はいます。


1999/11/24 (水)

■ 今日の不調

_ 体調悪し。午前中は腹痛と吐き気が、夜は頭痛が。げろげろ。

■ 手拍子

_ 私も「そこはふつー手拍子するだろう!」と思ってました。ていうか 手拍子しないはヘンです。もうあたまヘン状態です(ちがいます)。

_ やはり遠慮したのはまずかったか。いや、なんていうか、「ちゃんと聴きたい」 という人には、手拍子って邪魔なのかなーとか思ってしまったりしたのですよ。 例えばインストゥルメンタルなコンサートで手拍子するのはまずいんでない? とか。まあ、そこを敢えて、というのがあるべきだったのかも。

_ と、いうわけで「『ドッペル玄関』で手拍子をしようの会」入会希望です(謎)

_ # にしても、強くうなづいていた若い人ってだれなんだろう……。

■ 謎宮会

_ 更新しました

_ 今月号の記事では、個人的には冴西さんの 「『ハサミ男』の**に迫る(ネタバレ注意)」が おすすめ。この原稿を読んだときには、「そうそうそうそうそうそう!!」と 叫んでしまいましたよ。「幻想じゃカーテンレールは曲がらない。」 は至言。

_ ちなみに葉山さんも同じところは気になっていたらしく、 「だから僕は『ハサミ男』のことを「本格」だとは一度も書いていない んですよ」と語ってました。さすがだ。

■ あたまヘン状態とSF(左翼)

_ 「あたまヘン状態」というのは、谷山浩子さんが命名した、恋愛をしている 時など、世界が歪んで・狂って・違ってみえてしまってもう大変な感じ、 を表す言葉。浩子さん曰く、自分は恋愛の相手そのものよりも、そういう あたまがヘンになる状態の方が好きなのかもしれない、ということ だそうだ。なんとなく、わかります。そういう感蝕は私も知っているので。

_ で、私見では、このような状態を記述するには、やはりSFが有効だと思うのです。 いや、こういうのを素直に書けば、SFになってしまうのではないか。

_ ……というのは逆か。SFという場でないと、こういうものは 「わけがわからん」「つまらん」、と排除されてしまいそうな 気がするのです。そういう意味では、非常に消極的なSFの志向では あるかもしれません。でも、だからこそ、「あたまヘン」な 作品をも許容できるSFの懐の深さが、私にとってはとても大切なのです。

_ ……とか書いていますが、SFの科学寄りな側面も、それはそれで好きだったり。 ハードSF擁護なネタもそのうち書かないと。





written by Maki (maki@open-news.com)
RETURN / TOP