ただ、風のために。4 (2001/May)

遠い記憶
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2001/5/7 (月)

■ 連休が終わった

_ にもかかわらず、風邪をひいてしまい一回休み。


2001/5/8 (火)

■ 今日は

_ なんとか出社。

■ 大岡昇平とかLinuxとか

_ あ、よしきさんからリンクが。

_ えーと、それは多分現代数学じゃないっす。やっぱ20世紀前半を 「現代」と呼んじゃまずいでしょ。近代でくくっちゃっていいんじゃ ないのかなあ。数学はよくわからないのですが。

_ 大岡昇平は「成城だより」を買いました。ちょこっと読んだけど、 よいね。こういうじいさんがいると安心する、というのは 確かにありそう。 今だと誰になるんだろう……SFだったら小松左京とか。いきなり 小松左京がWeb日記をはじめて、ばんばん他人の(若者の)日記に リンクして突っ込み入れまくりはじめたら楽しそう。<楽しすぎです

_ それとLinux雑誌ですが、そういうひとには BSD Magazineがおすすめです。なんていうか、面白いか つまらないとか言う以前に、何かが違いすぎます。 まさに漢の雑誌。

■ 本の半減期

_ そういえばSFセミナーの昼の部と合宿の間にご飯を 食べに行った時、「本の半減期」という話をしたのを 思い出したり。ブックオフの古書廃棄問題の話の絡みで、 「数千や数万の単位で発行された本は、どれくらいの期間・ 割合・どのような経路で世界から消えていくのか」という ような話。無くなるのなら半減期もあるのだろう、それは ジャンルや出版社によって違うのか、減衰曲線はどのような カーブを描くのか、などなど。

_ 要するに本が生産・消費されていく過程をモデル化できたら 面白そうだな、と。そういうのを研究している人は いないんでしょうかね。


2001/5/12 (土)

■ ルビー

_ 図書館へ行く。ひさしぶり。ちょっと煮詰まっていたので、 ルビーを調べに。

_ ルビーはコランダムのうち、赤いものを指す(青いと サファイアになる)。ダイヤモンドに次ぐ硬さの硬度9で、 ミャンマー、タイ、スリランカなどが産地。 赤い色から燃えるようなイメージを持ち、 軍神マルスを象徴するとも、 不死を象徴するとも言われていた。 7月の誕生石。

_ どうも宝石は、化学組成が分かる前に宝飾用の分類がされて しまったようなので、いろいろ悩ましいところもあるらしい。 昔はガーネットやスピネルもルビーと呼ばれていたそうな。


2001/5/13 (日)

■ 瀬名SFアンケート

_ 瀬名さんのアンケート。対照実験?として、 ミステリ版のアンケートもやってみたいなあ、と思ったけど、 こころの余裕が。

■ HTTP Getter

_ 一歩さんの*2) net/http(2001/5/12)の話。

_ Net::HTTP は Cookie対応してないと思います。いや、Cookieは 使えなくはないんだけど、ライブラリがないので自分でヘッダを せこせこ書かなければいけない、という意味です。

_ というわけで、 CGI::Cookieを利用して、 Webのページを奪ってくるスクリプトを書きました。 bk1にもそれなりに対応しているはず。でも一部ちょっと おかしいような。

_ 越水さんの uri.rb を改造して簡略化させた「simpleuri.rb」を使ってます。

_ CGI::Cookieは基本的にサーバサイドのことしか考えてないので、 別にnet/cookieとかを作るべきでしょうか。あと、max-ageとか set-cookie2とかに対応することも考えないと。


2001/5/16 (水)

■ 大崩れ日記とYAML

_ 後輩のやのくんが日記をはじめたらしい。

_ ……にしてもYAMLでは日記は 書けんと思うぞ。YAMLが向くとすれば、RSSとかhina-DIとかの マークアップじゃないかと思うです。

_ sml-devの議論によれば、YAMLはRFC822のヘッダ形式を ベースにする方向にシフトしてるみたい。確かに、SGMLを 源流に持つXMLに対抗するなら、同じくらい歴史のある RFC822を源流とするのは悪くない、と思う。

■ フリーなドキュメントのライセンス

_ Rubyist MLにも書いたことだけど、こっちにも。

_ さて、Rubyはどうすべきなのか。


2001/5/19 (土)

■ Cobalt100号記念号

_ Cobalt 2001年6月号を買う。 今回は100号記念、ということだったので、厚くなるんじゃないか と期待していた向きもあったが、わりと普通だった。氷室冴子も 新作の話はしてないし……。 まあ、記念記事には素子さんのコメントが大きく取り上げられていたし、 アンケートには浩祥まきこのコメントもあったのでいいけどね。 小松由加子もいる。高野冬子はいない……。 渡瀬桂子の勧める本は『扉を開けて』で、始めて読んだのは 『あたしの中の……』。なるほどね。『プログラム・パラダイス』を 読んだ限りではたいへん納得です。

_ パーソナルプロフィールが竹岡美穂じゃなくってしまったのは 残念、と竹岡方面(謎)で愚痴っていた。まあ、『丘の家のミッキー』 新装版のイラストを描いてるらしいのでそれに期待、でしょうか。

_ 田中啓文のホラーもおしまいだそうだ。でも、夏には まとめて本になるとのこと。

_ 若木のグラハ新作読切は新キャラ登場。バカっぽいキャラだが、 ちゃんとグラハになっている。すばらしい。羽海野チカによる 新イラストは思っていたよりも違和感なかった。

_ スーパーダッシュ小説新人賞。これはなあ……。

■ 木原有為女『ひまわり日記』

_ 今回の短編小説新人賞の受賞作は、木原有為女(ういめ)『ひまわり日記』 という異色作。冒頭はこんな感じ。

  4月6日(木)
  まだ中二になったという実感はないけど、担任の
 先生が水沢先生でよかった。これから一年間よろし
 くおねがいします。
 
  こちらこそよろしく。ひまわり日記には見たこと
 あったことだけでなく、考えたことや悩みごとなど
 何でも書いて下さい。朝出してくれれば、帰りまで
 には返事を書くようにします。

_ この、生徒の言葉に教師のコメントがつく、というスタイルで 延々続く。そして、「昨日先生を見ましたよ。」という 生徒の日記に対して、「他人の空似でしょう。」と教師が 返したところから、少しずつ緊張が生まれていく。

_ ……正直、3ページくらいまでを読んだ時には、ひょっとして大傑作じゃないか と思っていた。妙に盛り上がっていて。 が、惜しいことに着地にちょっと難があった。難しい方向にひねろうとして、 どっちつかずになってしまった。コバルト側でも同様の判断だったらしく、 選考結果も、結果も入選でも佳作でもなく、参考掲載作、という扱いだった。 この作品について選考委員は二人とも、「オチはありふれていても構わない、 そこは無難にこなして、人物や感情を丁寧に書くべし」という方向の アドバイス。うーん、コバルトだとやっぱりそうなるかね。 逆に、オチはひねったまま、整合性のとれるように決着をつける 方向もあったと思うんだけど。 ただまあ、そういう姿勢を守り続けることがコバルトのコバルトたる 所以でもあり、100号まで続いた理由の一端でもあるんだろうね。

_ ともあれ、ミステリ読みで、着地が多少(かなり)悪くても変わったのが 読みたい、という人には一読をお勧めします。


2001/5/20 (日)

■ 著作権と頒布権について

_ 私が2回同じ本を読むのと、私と誰かが1回ずつ同じ本を読むことは、 本に含まれている情報にとって、何か決定的な利用の違いが 発生しているのだろうか。

_ 私が2時間同じ本を読むと、私と誰かが1時間ずつ同じ本を読むことは、 その本の持つ情報にとって、何かが変わるんだろうか。

_ ……そう思いました。

_ やはり再配布が面倒なものは厄介だよなあ。


2001/5/23 (水)

■ HTTP getter 0.3

_ 5/13に書いた、webのページを奪ってくるやつですが、 bk1で本の検索をできるおまけをつけました。 ISBNを入力すると、本の情報とレビューが参照できます。

_ ソースは こちらにあります。 これを展開して、コマンドラインで 展開してできたhttpgetterディレクトリに移動して、


ruby isbn2bib.rb 4-08-614817-X

_ などと入力すると、


title: マリア様がみてる いとしき歳月前編
author: 今野 緒雪著
publisher: 集英社
size: 文庫 / 217p
isbn: 4-08-614817-X
price: \438
pubdate: 2001.2
bibid: 01983265
desc: 

_ などと表示されます。

_ また、


ruby isbn2bib.rb -r 4-87311-023-8

_ などと、「-r」オプションをつけて入力すると、

title: Rubyデスクトップリファレンス Ruby 1.6
author: まつもと ゆきひろ著
publisher: オライリー・ジャパン
size: A5判 / 155p
isbn: 4-87311-023-8
price: \1,000
pubdate: 2000.11
bibid: 01954624
desc: 多くの機能を持ったオブジェクト指向型のプログラミング言語Ruby。コマンドライン実行時のオプション、文法や組み込み定数の確認などをわかりやすく解説。クラスライブラリも豊富に収録。〈ソフトカバー〉
----------------------------------------
title: Rubyの文法や関数,ライブラリーのレファレンスがコンパクトな書籍にまとめられている
r_title: ローカス Macintosh Developer Online 編集長
reviewer: 新居 雅行
point:
date: 2001/01/29
content:  プログラムではさまざまな決まりに従って記述をしなければならない。しかし,よほどの記憶力がない限り,そうした決まりは覚えていられるものではない。時間とともに仕様は深まり,拡張される。むしろベテランでも,ドキュメントと首っ引きでプログラムを書くということもよくある。そのときにたくさんの書籍のあちらこちらを見比べて作業するようでは大変なので,できれば1冊に凝縮された手軽なレファレンスがあると便利だし,さらにできれば薄い方が楽だ。
 本書はRuby言語でプログラムを行う人が,手軽にさまざまな規則をハンディに参照できるように意図された書籍である。小型のサイズである点がまず便利だ。Ruby開発者自身が筆者となっている。Ruby 1.6に基づき,文法や組み込み関数,そしてライブラリーがレファレンスとしてまとめられている。Ruby言語をひととおりマスターした人であれば,この書籍をコンピュータの脇に置いておくだけで,基本的なプログラミング作業は進めることができるだろう。
(C) ブッククレビュー社 2000

_ こんな感じになります。

_ そうそう、 Ruby 1.4ではぜんぜん動作確認してないんですよ……すみません(_o_) さらにはWindowsでも動作確認してないので何が起こるか不明です……。

_ 拡張子が「tar.gz」なのは、そういうことなのです(_o_)


2001/5/30 (水)

■ YARPC 19101

_ 26日の土曜日、YARPC19101で 「XML Schema以外の何か with スクリプト言語」 なる発表をしてきた。 YARPCはRubyのひととPerlのひとが集まっていろいろ発表したり 話したりするイベント、ということだったので、 「XMLのスキーマ」というトピックの、しかもマイナーな ネタを話してだいじょうぶだろうか、と心配していたのだが、 思いの他うけていたらしい。逆にちょっとびびり気味。

_ ということで、発表に関する解説を書いた。当日使用したプレゼン資料へのリンクも あるです。煮るなり焼くなり好きにしてください。

_ ああ、yendotからばんばん見に来てるし(汗;





written by Maki (maki@open-news.com)
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