_ は4/1に開催されます(たぶん)。場所は関西のどこか(たぶん)。 ゲストはまだ決まっていません(たぶん)。
_ ……うーん、どう考えても日付から決まったとしか思えませんが、 その通りです(たぶん)。まあ、それでもいいでしょう、DASACONですから(たぶん)。
_ どうやら『ミステリ観の違い』は間違いなくありそうです。 でも、「推論が事実だとわかる」、というのはちょっと強すぎた かも(弱気)。ちょっと言い換えて、「ある推論が他の推論よりも 正しい(正しそうな)ことを示す」、に変えさせていただきます(_o_)
_ どういうことかというと、てけとーな推理、というよりも単なる 思い付きみたいなものを並べて終わり、というのではちょっと いやーんだということです。それのどれが正しいかを、納得できる形で 示せないと。『夜の蝉』などの場合、ほとんど比較らしい比較を しないので、 その妥当性を検討した瞬間にロジックの甘さが露呈しかねない 弱さがあるように思います。
_ 「論理の美しさ」の考えも違いそうな。「論理の美しさ」と言われて 私が思い浮かべる作品と言えば、泡坂妻夫の作品や、 麻耶雄嵩「シベリア急行西へ」とかだったりします。
_ 私が気になったのは、北村作品に対するwimさんの文章というより、 『「作品としての善し悪し/その根拠を成す部分の指摘」』と 『感情的な「好き嫌い」』を対比させていることです。
_ わたし的には、やはり木下是雄的というか、「事実」と 「事実でない感想・意見・主張」とが対立するものだと思うので、 「作品としての善し悪し」と「感情的な好き嫌い」との区別をつける のは難しいのではないか(どっちも事実じゃないんだし)、 また「作品としての善し悪し/その根拠を成す部分の指摘」の中に 「感情的な「好き嫌い」」が混ざることは特に問題視すること でもないのではないか、ということです。
_ 「善し悪し」が事実の指摘から、それこそ論理的に判断 できるものであればいいんですが、どうもそうはいかないようだ、 というところに私の不満が集中しているわけだったりします。はい。
_ 護堂さんからメール。「本格テイスト」という言葉を教わる。 なるほど、これは便利なことばですね。どうもありがとうございます。 いっそのこと「本格風ミステリ」とでも言えばいいのかも。
_ さらに、アシモフのロボット物には良いハウダニットがあるかもしれない、 と言われる。が、ロボット物は(も)あまり覚えていない私には 判断がつかないのだった。
_ 長く気力がないのでとりいそぎ要点だけ書いておく。
_ 北村薫の功績は、本格テイスト溢れるミステリを、日常を描く現代小説の中で 展開させる、という書き方を考案し、実践したことにあるのではないか。
_ 「空飛ぶ馬」発表当時、一般向けの本格ミステリなどほとんど なかった。今とはまるで状況が違う。そこで本格ミステリをやり、 作品的にも商業的にも成功させた、ということはすごいことだろう。
_ を書く心の余裕がない。wimさん、naubooさんの日記への言及はしたい のですが……。
_ はカラーイラストがいい。この4人にこういう絵柄をあてる、 というのが気持ちよかった。
_ で、新井素子『チグリスとユーフラテス外伝 馬場さゆり』を読む。
_ 感想:ストーリーがない。ほぼ説明とイメージだけに終始している。 新井素子でこういう作品はかなりめずらしいのでは? 新鮮。
_ は「このミス」と「本格ミステリベスト10」とを合わせた感じ。 イデア重要なところが「本格ベスト」風。
_ で……。「チグリスとユーフラテス」は、4位。うーんうーん、そう ですかそうですか。うーん。
_ 「チグリスとユーフラテス」に票を入れた方は以下の通り。敬称略。 カッコ内は順位。
_ ……いやあ、そりゃあ私だってベストを選ぶとしたら、他に思いあたる 作品がないので1位以外にはできないですけどね。
_ それと、あんまり注目されてないようだが、「SF関連ビデオ目録」の 各作品へのコメントが、短いながらもちゃんとした評になっているのはすごい。 「書籍目録」もこのくらい頑張ってほしかったかも。
_ が終わりました。つかれた……。いや、楽しかったです。みなさま おつかれさまでした。そして、ありがとうございました。
_ に行く。ちょっと進行にぎこちなさを感じるところもあったが、 楽しめた。七海さんも見られたし。どうもおつかれさまでした。
_ 人の入りがよくなかったので、次回以降が気になるのだが、できれば 続けてほしいと思う。頑張ってください。
_ 抜け出して、留学の奨学金の情報を求めてさ迷う。が、得られずじまい。 いや、別に私が留学するわけじゃないですが。
_ MYSTERY'S REALMの後、合宿企画は日和ることにしたので、創元推理倶楽部 東京分科会とSRの会の寄り合い(?)の宴会に流れる。そこで藤桂子『絶対悪』が すごいらしいとの情報を得る。ちょっと読んでみたい。
_ 葉山さんからもっと日記を書くことを勧められる。 ということで、早速書いてみる。
_ また、いくつかのサイトで『チグリスとユーフラテス』 が話題になっているので、 もう少しこの作品について触れた方がいいのかな、とか思ったり。
_ その前に、前回に引き続き、今回はコメントチェック。 ほめてる方だけではないのに注意。
_ この中でわたしが気になったのは、岡本俊弥さん川口晃太朗さん日下三蔵さん か。他の人はこういう評価にある程度納得できるのだが、この三人が なぜ『チグリスとユーフラテス』を推しているのかはあまり分からない。 とりわけ日下三蔵さんは、個人的に読み手として絶大な信頼を置いているので、 余計気になったりする。って、MYSTERY'S REALMで聞けばよかったのか。
_ 「合う」「合わない」という相性を抜きにして、作品を評価することは 可能/有効なのか。
_ 北村薫の「読みにくさ」、上遠野浩平の「読みにくさ」、 綾辻行人(あるいは『新本格』)の「読みにくさ」、 そして新井素子の「読みにくさ」。
_ 作品を擁護する言葉も、むなしく感じられなくもない。どんなに 擁護したところで、楽しめなかった者に楽しめた者から何を語ればいいの だろうか。
_ どう楽しめたかを語ることには意味があるんだろうが、反批判を書くこと には、一沫の空しさは拭えない。
_ (以下、『馬場さゆり』の内容について詳しく触れますが、でも、だからといって この作品が楽しめなくなることはないと思います。そういう 話じゃないので。が、気になる未読の人は読まないでください。)
_ 個人的には『チグリスとユーフラテス』よりも悪い意味で気になる ところが少なかった分、印象はよい。
_ この作品の構造は、大きく分けて3つの部分に分かれる。 第一は、惑星移民をめぐるさゆりの状況。その背後にある「生々しさ」への嫌悪。 第二は、ファージから、
喰い尽くす。というイメージを媒介に、「惑星間移民って、つまりはそういうことじゃ ないのか?」という命題に行きつくイメージの連関。 第三は、「特別なあなたの不死を願う。」という言葉(「あなたがいて/わたしがいる」 というなつかしい言葉を想起させる)と想い、そして そんな想いを「人類」の「歪み」ととる感覚。
母体の、すべてを、喰い尽くして。
展開する。
_ 喰い尽くすイメージと歪みのイメージを、自分の中にあるものとして 受け入れることにより、さゆりは「生々しさ」を受け入れ、 船に乗ることを決意する。
_ 第一を中心として、第二と第三がバランスをとっている。あるいは、 第二と第三によって、第一のさゆりの「決意」が導かれる、という 構造。この構造は単純にきれいで上手いと思う。作品全体のバランスという 意味で。
_ 塚本晋也『BULLET BALLET』を観る。創元東京分科会の萩原さん、 佐竹さんと一緒に行く。集合時間を30分間違えていたようで すみません(_o_)
_ 「バレット・バレエ」とは銃弾のバレエ。──という塚本監督の言葉が あるが、結局はいつもと同じ話だった。いや、いい意味で、だが。 あの音楽でざらっとしたモノトーンのあやしげな映像を観ると、 『鉄男』を思い出してどきどきするよね。しないか。
_ 帰りに、パンフレットを買うついでに、勢い余って「やつのTシャツ」を 買ってしまう。名前がすごすぎ……(もちろん『鉄男』の「やつ」のことだ)。 ニュープリント版も観に行かなければ。
_ 新井素子とか藤桂子とか(「絶対悪」を読んだのだった)について書きかけたが、 うまくまとまらずやめる。でも『チグリスとユーフラテス』の文体については 一応自分の中でまとまったかも。
_ を買った(のはだいぶ前だが)。
_ 若木未生「ギミック・フラワー」を読みかける。 XAZSAが! XAZSAが! でも別ストーリーなのと、 語り手が違うのでちょっと、かも。
_ 吉平映理「ふたりの本音」を読む。音屋さんの話。「耳」はあるのに「腕」がない 主人公と、「耳」も「腕」もあるその彼女。……うーん。 本音が書けているのは「ふたり」じゃなくて主人公一人だけだし、彼女に 対しての気持ちの折り合いはつけても、自分の「腕」のなさに対しての 折り合いがついているようには見えないのは片手落ちかも。でも オーソドックスなテーマに正面から挑んでいるのは気持ちいいし、 巻末の言葉もいい感じではある。
_ 松井千尋「ひっくりかえしてね」を読む。うーん、なんでこのオチなのかな? ひっくり返す話との関連は? 語りかける文体もいま一つ成功している ように見えない、というかこの手の文体は普通に書くよりよっぽど難しいので 受賞第一作でやることじゃないよね、というまだまだな感が強い。
_ 巻末によれば、赤川次郎は著書400冊を達成したらしい。おめでとうございます。 と、竹岡美穂のイラスト(相変わらずよいね!)を見ながら思う三月。
_ 明日はいよいよDASACON3です。