作品 | 作者 | 評 |
『振り返れば先生【ヤツ】がいる』 | 響野夏菜 | +1 |
『青桃院学園風紀録 キソクがあるだろ!』 | 真堂樹 | +2 |
『エバにおまかせ(……するのは危険だ)!』 | 日向章一郎 | 0 |
『青山電脳○秘【ヒミツ】倶楽部〜悩める恋の応援団〜』 | 小沼まり子 | +1 |
『くじすてさま』 | 鷲田旌刀 | +2 |
『あったりまえやんけ、手嶋くん』 | 松井千尋 | +1 |
『あなたはあたしを解き放つ』 | 深志いつき | -1 |
『可憐症候群』 | 深志いつき | -1 |
『210万光年の君』 | 鈴木奈央子 | -1 |
『振り返れば先生がいる』あー、出だしはちょっと不安でしたが、 意外(?)によかったですね。 文体は好みじゃないというか、何か違う感じがしますけど、 台詞とテンポがいいです。にしても、これ、連載じゃないん でしょうか? ちょっともったいないかも。
『キソクがあるだろ!』お、いいですね。シリーズは未読なんですが、 適度なギャグとノリが楽しめました。
『エバにおまかせ(……するのは危険だ)!』うーん。 とりたててすごくいいところもまずいところもないというか。
『青山電脳○秘【ヒミツ】倶楽部〜悩める恋の応援団〜』ネットネタは 個人的に点が辛めになるんですが、今回はそっちはあんまり全面に 出てきません(でもメールの発信源を即座に調べるのは難しいのでわ)。 シリーズものにしてはキャラが弱めですが、話の転がし方はそこそこ。
『くじすてさま』シンプルながら、ひねりが鮮やか。でも、ラストは蛇足でしょう。
『あったりまえやんけ、手嶋くん』相変わらず達者ではあるんですが、 それ以上の何かがほしかった、というのは贅沢でしょうか?
『あなたはあたしを解き放つ』新しい革袋に古い酒を入れたけど、 発酵しきれないうちについでしまいました、というところでしょうか。 とにかく、紗耶香や友里との関係、 両親との関係、鎮香たちとの関係、亮太との関係、さらには 金城や都子など、いくつも軸が出しておきながら、それが絡み合わず、 適当におさまってしまうので、お話としての面白味に欠けます。 枚数が決まっているのだから、もう少し絞った方がよかったんじゃ ないかと。
『可憐症候群』これもなあ。石川の登場やコンクールの件は 単に唐突なだけにしか見えませんでした。
『210万光年の君』言葉がインフレ気味。SF指向なのかな? と思いつつも、 単に雰囲気だけで使っているようにも。選評には同感。
今月は真堂さんと鷲田さんが良かったですね。鷲田さんは 『放課後戦役』よりもこっちの方が好きかも。